企業の強さは社員の意識の高さ

企業の強さは社員の意識の高さ

プレジデント社「日本電産永守重信社長からのファクス42枚」著者 川勝宣昭
日産自動車にて、幅広いキャリアを積んだ後、急成長企業の日本電産にスカウト移籍。
同社取締役を経て、カリスマ経営者・永守重信氏の直接指導のもと、日本電産芝浦専務、日本電産ネミコン社長を歴任。
永守流「すぐやる、必ずやる、出来るまでやる」のスピード・執念経営の実践導入で破綻寸前企業の1年以内の急速浮上(売上倍増)と黒字化をすべて達成。永守氏ではなく受け手の方からも学びたく、自分用の勉強ツールとしてまとめる。


1番以外は、皆ビリ

1位を目指さず2位の座に甘んじていると、トップに取って代わるどころか、いつしか3位にも転落しかねない。
2位以下は1位をお手本にプラスαを加えていけばよいという考えである。但し1位はお手本がいない。全て自分で行動を組み立て、決断をしていかなければいけない。考えるべきことの、幅の広さ・深さ・質の濃度が2番手以下のときと全く異なる。想像もできないほどの強い風を全身に受けることになり、それだけに、頭の中で考えていただけではけっして分からない大切なものを得ることができる。


能力差5倍 意識差100倍

繁盛しているラーメン屋に連れていってもらった話。外観はごく普通のラーメン屋、店の前にたった途端、若い店員が入口まで走ってきてドアを開け「いらっしゃいませ」と大きな声で挨拶、そして席まで誘導、注文すると大きな声で調理場にオーダー、人懐っこい顔で話しかけてくる、話している間も入口や周りに気を配っている、店の前に人が立つと飛んでいく。ただ、味は普通なので、味で繁盛しているわけではないよう。他店と同程度の料金で5倍おいしいラーメンを作ったり、5分の1のスピードでラーメンを出すことはまず不可能。しかし、店員の意識を変えることによって、お客様の気分を100倍よくすることはそれほど難しいことではない。この店が繁盛しているのは、ずばり「店員の意識の高さ」。
人の能力差は、あると言ってもせいぜい5倍。しかし意識の差は100倍もある。能力は磨いて上げるのは簡単ではないが、意識は磨けば磨くほど上げられる。企業の強さは、社員の意識の高さである。


時間で勝負しろ

時間は万人に平等に与えられている条件。これをどう使うかで勝負が決まる。同業他社と競争して勝てるものは?「時間」である。1日24時間という条件は同じであり、この時間を有効に活用することで、勝負になる。相手が、明日提供すると言っている間に、自分はその日の内に提供する。そして連絡を取り、既に交渉を始めてしまう。人間関係を作ってしまう。スピードで他社を圧倒し、隙を作らせない。今の時代は、決断と実行のスピードの差が結果に結びつく。


すぐやる、必ずやる、できるまでやる

「すぐやる」はスピード。「必ずやる、できるまでやる」は物事を徹底する。
「スピード」と「徹底」を企業風土とすることで、社内環境が変わるだけでなく、外部の方が自社を見る目が違ってくる。


君は、逃げないと思ったからだ

永守社長の人物評価の基準が「逃げない」ことにある。たいていの人は、正当な理由をつけて致し方がないという形を取るが、結果は逃げていることにかわりはない。見極めは、その人間が困難をどういう形で解決しようとしているか、その困難を自分自身で背負っているかどうか。


訪問件数は月100件

「訪問件数を上げれば、売上が上がる」ことが精神論ではなく、営業の本質論である。
売上高=訪問件数×成約率×成約単価の方程式から自分で確実にできる訪問件数を上げることで、売上高が上がることが分かる。


築城3年、落城3日

信頼を築き上げるには3年はかかるが、1回の失敗であっという間に失う。
失敗の問題は、経験やテクニックではない。当事者の意識の問題である。


「マンネリ・油断・驕り・妥協・怠慢・諦め」が会社をおかしくする

誰もが当たり前だと思うような言葉。どうですか?と質問をすると、たいがいは、大丈夫です。ちゃんとやっています。忙しすぎて油断したり、驕りを持っているヒマがありません。という答えが多いのではないでしょうか。
そうでしょうか?
常に、ここは甘い、あの点が疎かになってきている、もうひと知恵絞れば、などなど考えればいくつか出てくるはずです。
「ない」と思うこと自体が実は危険なのかもしれない。


花の咲かない冬の日は、下へ下へと根を伸ばせ

仕事というものは、いつもうまくいくわけではないし、努力を重ねていてもよい結果がすぐに表れるものでもない。厳しい時期は、忍耐して自分の力を蓄える。うまくいかないときは、結果を求める方向にではなく、基礎的な力をつけることに努める。困難から逃げずに立ち向かうことが1つの道である。


日本電産永守重信社長からのファクス42枚
日本電産永守重信社長からのファクス42枚

川勝宣昭
プレジデント社